私のポルタフォリオ

某音楽系大学を卒業後、府立支援学校教諭に。「継続は力なり」の精神で声楽も地道に続けております。時々奥さんが記事を書くこともあります。

音楽授業アイディア「赤とんぼ」

今回は名曲「赤とんぼ」を取り上げ、私が支援学校高等部で実際に行った授業の流れを要点のみまとめてお伝えしたいと思います!

 
 
《全6時限》
1.発語を意識しながらメロディーを覚える
 ・一文字ずつ丁寧に歌う
 ・鼻濁音
 ・"ん"の発音(mとnの違い)
 
2.1〜3番の歌詞の意味について考える
 ・「おわれてみたのは」って?
   →「背負われて、おんぶされて」
 ・主人公は誰?
   →三木露風
     幼き頃、母の元を離れ祖父と暮す
 ・ねえやって誰?
   →子守奉公の娘
 ・「お里のたよりもたえはてた」って?
   →奉公の娘が結婚したことによって
    母とやり取りができなくなった
    (※諸説あり)
 
4.3番と4番間の間奏の意味を考える
[生徒から出た意見]
 ・時間の経過、4番は大人になっている
 ・ねえやと会えなくなった悲しさ
 ・1番に戻ってくる感じ etc.
 
5.ハミングで歌唱
 ・声の響きが上がるのを感じ取る
 ・地声と裏声のチェンジを感じ取る
 ・ハミングのポジションで歌詞をつける
 
6.アカペラで歌唱
 ・自分たちでテンポを作る
ピアノ付きだとカラオケ状態になりがち
 ・周りの声を聴く
 ・生徒の指揮で演奏する
 
 
Jポップを歌唱教材にすると、音符や歌詞が多い分、音程・リズムを取るまで時間をかかってしまいます。
 
もちろん、ポップスを授業で取り上げることも大いに賛成ですが、同時に日本の芸術歌曲や童謡唱歌発達年齢に合わせた狙いを持って伝えていくことも大切だと思っています。