浜辺の歌(曲:成田為三 詩:林古渓)
「浜辺の歌」は1916年、成田為三(1893-1945)の処女作として発表されました。
当時の日本音楽といえば、歴史・地理・祖国愛・道徳などを学ぶための文部省唱歌が中心だった中、自由な情感が表現されたこの曲は大ヒットしました。
また、ほぼ同時期に成田は、児童雑誌『赤い鳥』に代表作「カナリア」をはじめ、数多くの童謡を発表しています。
その後、オーケストラ作品なども世に出しますが、いずれも浜辺の歌の人気には程遠かったようです。
器楽曲では、晩年に作られたピアノ曲「浜辺の歌変奏曲」が、時折演目に取り上げられるくらいではないでしょうか。