教員の仕事の中で、授業と双璧をなして重要な業務である生徒指導。
効果的な生徒指導を行う上で、教員の話し方スキルの有無によって大きな差が生まれます。
今日は『クッション話法』という話し方のテクニックを具体的な事例を示しながらお伝えしたいと思います。
《対象生徒》
以前は欠席が目立っていたが、最近は登校できている。しかし、授業中に居眠りすることが多い。
まずは悪い例。
「授業中に寝てばかりいてはいけませんよ。せっかく最近は頑張って登校できているのに。」
一見、フォローもあって悪くなさそうな言葉かけですが、✖️です。
理由は、相手を否定する内容から話し始めているからです。
否定する言葉から始まると、相手の頭には否定された印象ばかりが残ってしまいます。
では、次の言葉かけはどうでしょうか?
「最近は頑張って登校できているね。でも、授業中に居眠りしてはいけませんよ。」
先程と同じ内容ですが、順序を入れ替え、肯定することから話し始めています。
これだけでも与える印象は随分と良くなり、生徒もアドバイスを受け入れやすくなります。
更により良い言葉かけは次の2つです。
「最近は頑張って登校できているね。この調子で授業中に起きれるようになったらいいね。」
「最近は頑張って登校できているね。成長したね。更に自分の成長に繋げるにはどうしたらいいかな?また考えてみてね。」
1つ目は肯定的な言葉かけです。
「〜いけません」「〜できていない」などの否定的な内容を肯定的な表現に置き換えて伝えるテクニックです。
2つ目は相手自らに『気付き』を促す話し方です。
人から指摘されるより、自ら課題に気付く方がその後の行動に繋がる可能性が高いためです。
いかがでしょうか?
学校現場に限らず、日常のコミュニケーションにも応用できる話し方だと思います。
是非お試しください!