私のポルタフォリオ

某音楽系大学を卒業後、府立支援学校教諭に。「継続は力なり」の精神で声楽も地道に続けております。時々奥さんが記事を書くこともあります。

『最高の体調』を読んで私が実践していること【不安編①】

前回は遺伝とのミスマッチによって起きる炎症について、具体的実践を交えてご紹介しました。

imotaka.hatenablog.com

今回は文明病を引き起こすもう一つの要素、不安についてお話します。
 
 
【不安=アラーム機能】
古代人にとって、不安とは自然の脅威をいち早く察知するためのアラーム機能でした。
「この草は本当に食べられるのか…?」
「ここで休んでいたら獣に襲われないか…?」
不安を感じることで、人は生存に関わる危機から逃れ、繁栄していくことができました。
 
しかし、現代人は自然の脅威と距離を置けるようになったのにも関わず、そのアラーム機能が鳴りっぱなしになっているのです。
何故、現代人は常に不安を抱えてしまうようになったのでしょうか。
それは、未来との心理的な距離が遠くなってしまったからです。
 
 
【たくさんの選択肢がある未来】
古代人は未来についてアレコレ考えることはありませんでした。
日が昇ったら起き、食べ物を採り、仲間と語らい、夜が更ければ眠りにつく。
それ以上も以下もありませんので、未来について不安に思う必要がなかったのです。
 
一方、現代人は常に未来のことを考えています
「どの大学に進学して、どの会社に入るのか」
「いつ結婚するのか」
「いつ子どもを作るのか」
「どれくらい貯蓄するのか」
「何歳まで働くのか」
私たちは未来にたくさんの選択肢があり、『どれを選べば幸せになれるのか』ばかりに気を取られた結果、不安のアラームが鳴りっぱなしになってしまうのです。
 
 
【価値観の明確化】
とはいえ、私たちが古代人のような生活を送るわけにはいかないですよね。
では、どうすれば不安のアラームを消すことができるのか。
それは価値観を明確にすることだと本書では語られています。
ここで注意しないといけないのは、価値観は目標ではないということ。
目標は目指すべきゴールであるのに対し、価値観は生きる指針です。
 
目標→「○○になりたい」「○○したい」
価値観→「○○でありたい」「○○する」
 
人生を送る上での方向性を明確にすることで、不要な選択肢は自ずと排除され、未来との心理的な距離が近づくのです。
 
少し余談になりますが、過激な新興宗教イデオロギーが世に蔓延るのも、人々が無意識のうちに不安のアラームから逃れようとしているからではないでしょうか。
これらの集団は「○○さえすればいい」と分かりやすい人生の指針をくれます。
ハッキリとしない不安を抱える人々は、思考停止してこれらを信じ込むことで、ある意味で救われる思いがするのではないかと想像できます。
 
 
【価値観を明確にするために】
私が実際に取り組んでいるのは、下位(具体的な価値観)から上位(抽象的な価値観)を考える方法です。
自身が現在取り組んでいるデイリータスクに「なぜ?」「理由は?」と問いを繰り返して自分の価値観を見出します。
 
《例》
週2回30分間ジョギングをする
 ↓ なぜ?
健康維持のため
 ↓ なぜ?
風邪をひきたくない
 ↓ なぜ?
常に最高のパフォーマンスを発揮したい
 ↓ なぜ?
達成感を得たい
 ↓ なぜ?
自分がやることに満足したい
 
また、12項目に分かれたテーマに対して「自分がどうありたいか」を考える方法もあります。
『7つの習慣』のミッションステートメントみたいなものですね。
 
《価値評価スケール 12項目》
①家族
②結婚・恋愛
③子育て
④友人・対人関係
⑤キャリア・仕事
⑥自己成長
⑦余暇・レジャー
⑧スピリチュアル
⑨コミュニティ・社会生活
⑩健康
⑪環境(問題)
⑫芸術
 
更に、各項目ごとに重要度[どれだけ需要だと思っているか]と一致度[どれだけその価値に基づいた行動が取れているか]を10点満点で採点します。
その点差が開いている人ほど、自身の価値観に沿っていない生き方をしていることが分かります。
なかなか難しいところもあるかと思いますが、月一回程度、見直して何度も取り組むことをお勧めします!
 
 
今回は不安の要因についての説明に字数を割きました。
いかがでしたでしょうか?
次回は【不安編②】で遊び化することの有益性についてお話します。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!