私のポルタフォリオ

某音楽系大学を卒業後、府立支援学校教諭に。「継続は力なり」の精神で声楽も地道に続けております。時々奥さんが記事を書くこともあります。

子どもの頃にいじめを受けた先生のお話

今日は心に留めておきたいと思った同僚の先生のお話を書きたいと思います。

 

 

 

私は小学生の頃、結構ヒドイいじめを受けていました。

 

担任の先生の目に入ったとしても、形だけの聞き取りをして、仲直りの儀式でお互いに気持ちの入っていない握手をさせられる。

握手の先のいじめっ子は「あとで覚えとけよ。」という目でこちらを見ている。

 

私は教師というものが大嫌いでした。

 

いじめられた子は現実に生きるのが本当に辛いんです。

だから、自分の世界に閉じこもるしかないんです。

 

この学校でもいじめられた経験がある生徒にたくさん出会いました。

引き継ぎの資料でそのことを知ると胸がいっぱいになります。

そんな生徒には「私も過去にこんなシンドイことがあってね・・・」と話します。

 

いじめられた生徒は一度や二度話しただけでは心を開いてくれません。

でも、こちらが寄り添う姿勢を貫いていれば「この人なら・・・」と思って少しずつ口を開いてくれます。

 そうやって信頼を築いたからこそ、彼らにも前進すべき点があることを伝えることもできました。

(中略)

 

私が今でも思い出すのは、最初に嫌がらせをしてきた子ではなく、それに乗っかって同じようにしてきた子たちです。

自分の立場を守るために、他人を排除しようとする人たちを私は一番憎く思います。 

(以下略)

 

 

 

2013年、いじめ防止対策推進法が公布され、私が勤める学校でも実践的な取り組みが進み、継続されています。

その法律の中には、

いじめが犯罪行為として取り扱われるべきものであると認めるときの所轄警察署との連携について定めること。また、いじめられている児童生徒の生命又は身体の安全が脅かされているような場合、ただちに警察に通報すること。

とあります。

勤務校では、生徒に対して法律のこの部分についての説明もなされました。

それだけ重大なこと、一人の一生を台無しにするかもしれない下劣なことなのだと伝わっていることを願うばかりです。

 

最近の子どもたちは誰もがスマホを持ち、寝る直前まで友達とSNSでやり取りをする生活を送っています。

学校では一日平和に過ごしていても、その夜にLINEでトラブルが起きていて、次の日に問題が発覚することもしばしばです。

授業や進路指導も大切ですが、すべての生徒が安心して学校生活を送れるように尽力することが教員にとって何より優先すべきことなのだと思いました。